新庄の宮の社叢 広島県天然記念物指定 昭和29年6月30日 (広島市大宮一丁目1−9) この社叢には通称「夫婦楠」といわれる大グスをはじめとして、ムクノキ、タブノキ、ケヤキなどの広葉樹の大木がうっそうと茂っている。このような光景は太平洋戦争前には広島市内の各所にみられたものの、昭和20年の原爆投下によってそのほとんどを失い、さらに戦後の都市計画の中で姿を消してしまったものもある。こうした中でこの社叢はかつての広島市の三角州の自然を物語る唯一のものとして貴重な存在となった。 昭和39年国道54号線が社叢の東側を通るようになって以来,小川は姿を消し畑地は宅地になるなど社叢の環境は大きく変わった。この環境の変化の中で三角州の生きた記念碑ともいうべき「新庄の宮の社叢」をどのように保護していくかが、今後の大きな課題とされる。(案内版より) |
新庄の宮(熊野社と稲荷社)
左奥にある天王社
境内には、樹齢500年前後のクスノキをはじめとして、数々の樹木がこんもりと茂っている。 なかでもこの2株のクスノキは胸高周囲6.50mと5.35mもあり、県下で有数の巨木である。 |
新庄の宮の再建をした岡本氏の碑
その昔、大洪水のあったさい、境内の樹上に 御神体が懸り光明を放ったので、土地の人が直ちに
小祠を建て”大王神”と崇め祀った。明治五年廃社して 熊野神社に合併し、”新庄神社”となったもの。 同地の町名、大宮はこの新庄の宮に由来する。 なお、新庄町は、太田川放水路西側の町名として残る。
その他参考:新修広島城下町p210